羞明対策に遮光眼鏡を買う

今年の頭から羞明対策にアーレングラスというサングラスを着用している

第一目的がオフィスの蛍光灯やディスプレイのまぶしさへの対策だったため、当初はオフィスでしかつけていなかった。 しかしこの半年の間にも体調がしばしば悪化し、次第に自宅や屋外でも、それこそ寝るとき以外はつけるようになっていた。

その結果として、いかにストレスとなる光源が世の中にあふれているかだったかを再認識した。まぶしいという自覚症状がなかったストレス源として最初に気づいたオフィス照明ですら、氷山の一角にすぎなかったわけだ。 なにしろ暗い夜道ですらサングラスをつけている方が楽なのだから、もはや自分がまぶしくない光はないのではないかと思うほどである。1

だが、屋外で常用するには問題があった。目立つのはあきらめるとしても、歩行時において横の視野が狭いことは危険だった。

かといって、多少体調は持ち直したとはいえ、自分にとっていかに世の中がまぶしすぎるかに気づいてしまった以上、屋外でもサングラスは手放せない。

ということで、屋外用のサングラス兼眼鏡として、とうとう高価な遮光眼鏡を買うことを決心した。2

遮光眼鏡について

東海光学の公式サイトによると、

遮光眼鏡はまぶしさの要因となる500nm(ナノメートル)以下の短波長光(紫外線+青色光線)を効果的にカットし、 それ以外の光を出来るだけ多く通すよう作られた特殊カラーフィルターレンズです。

とのこと。

医療用のものだが処方箋が必要というわけではなく、サンプルの取り扱い扱いのある眼鏡屋でレンズを試して注文できる。 条件を満たせば費用の補助もあるが、身体障碍者か難病のある人が対象とのこと。自分のような、眼科検診では近視以外の異常はなく、発達障害に関連した羞明の診断があるわけでもない(そもそもそういう診断があるのかも不明)場合は自腹しかなさそう。

レンズのほかに純正のフレームもあり、上や横からの光も防げるよう工夫されている。

屈折率などにもよるが、基本的にレンズ一つ数万する。

購入

遮光眼鏡取り扱い店の一覧によるとメガネストアー 喜多見本店が近所で取り扱っているとのことなので、そこへ。

レンズの色

まずは色選び、本来であれば一番悩ましいところではあるが、今回は

ということで、試す前からほとんどCCP400 NAに決まっていた。

薄すぎて効果がないのは困るが、ざっと試した感じこれでも十分楽になるので計画通りこの色を洗濯。

フレーム

フレームについても事前に純正のVERGINEというチタン製のフレームに決めていた。

サイドについているレンズが独特だが、個人的に重要視したのはフレーム上部のシールド。とにかく一番気になるのは蛍光灯の光(とその眼鏡への反射)だったので、上部のシールドは試してみたかった。

実際こんな小さなシールドでどれだけ防げるのかというと疑問だったが、実際試すとよくできていて、普通に前を向いた場合にはちゃんと上の光が視界に入らないようになっている。

レンズの屈折率・コーティング

大前提として、筆者は強度近視でただでさえレンズが分厚く、重くなるので、なるべく屈折率の強い、薄くできるレンズがいい。 それを踏まえたうえで、選択肢になるのは以下の二つ

当初は以下の理由で1.67で注文した

翌日、やはりコーティングがあった気がするので、改めて公式サイトを見ていたら、1.60のみでハードコーティングのオプションの存在が確認できた。

値段が値段だけに、多少重くても丈夫な方がよかったので、急遽電話し変更できないか相談したところ、

ということで、1.60のマックスシールドコートに変更できた。

受け取り

店舗で受け取り

届いたもの

ということで最終的に届いたのがこちらの写真の下のメガネ。(上は比較用のアーレンレンズ)

上のシールドとサイドのレンズはこんな感じ

このトップシールド、一見小さくて心もとないが、つけてみると意外に良くできてる。自然に正面を向いている3分にはちゃんとレンズの上面をカバーできるようになっており、屋内照明の直射やレンズへの反射をちゃんと防げている、頼もしい。

アーレングラスとの比較

アーレングラスと比べるとだいぶ色は薄いが、屋外利用では十分に楽になる。

デスクワークで使うには度が強く、長時間の着用は疲れるが、アーレンレンズで暗すぎて眠くなった時に短時間気分転換に付け替えたりはでき、いい感じに使い分けができている。

結果

慢性的なストレスが軽減され、外出時に確実に疲れにくくなった。これは非常に大きな改善ではある。

一方で、これで万事解決かと思えば、相変わらず生活習慣は安定せず、仕事には集中できず、部屋も片付かない状態は続いている。

結局のところ、仮に集中できない原因が光のストレスだったとして、30代になって今さらそれが解消したところで、できたことのない集中の仕方などわからないといったところだろうか…4


  1. 今思えば小さいことから外出が嫌いだったのも大半はこれのせいなのではないかという気がする。 ↩︎

  2. 実のところ、蛍光灯のまぶしさについてはもっと前にわかっていて、一度検討したことがあったのだが、当時は自力で色を選ぶのに自信がなかったうえ、値段的に合わなかったから買いなおせるものでもないので、一度はあきらめていた。 ↩︎

  3. ここでいう自然に正面とは、まぶたを見開かず、目線を上に挙げないということ。要はシールドとおでこの間の隙間は結構大きいのだが、そこは普段はまぶたがカバーしているので問題ないということだろう。よくできてる。 ↩︎

  4. もし学生時代これらの眼鏡を使っていたら、眠気や無気力、アトピーなどのストレス由来と思われる症状も発症せず、もうちょっと学校生活に余裕ができ、その中で集中や時間管理、コミュニケーション能力も身につけられていたのではないかと、そう思わずにはいられない。 ↩︎