30年間ノートも手帳もとれなかった自分がついにとれるようになったのでその試行錯誤を振り返ってみる

昨年5月頃、思いついたように手帳のとり方を見直してから半年ちょっと、ついに1冊目が終わり2冊目へ移行しました1。 普通の人なら「だからなんだ」という話だと思います。 しかし自分のような、これまで30年生きてきてノートも手帳もろくに取れなかった人間としては、こうして手帳をちゃと取れるようになったことは大きな進歩であり、また、長年の課題であったタスクや時間の管理がこれによって早くも大きな改善が見られていることも非常に喜ばしいことでした。

ということで、そこに至るまでの試行錯誤を振り返りました。

初めに・本記事の目的

そもそもなぜノート・手帳をとれないのか、原因を考える

冒頭に述べたように、自分はこれまで学生時代手帳もノートもろくに取れておらず、その結果スケジュール管理なども全くできておりませんでした。

そもそも学生時代は日中の眠気がひどく、ノートを取る以前に授業を起きていることが困難でした。 ずっと眠くてウトウトしているのだからノートを取れないのも当然と諦めていたのですが、5、6年前にADHDの診断をもらって、薬で眠気の改善が見られたことで、障害者雇用で働き始めだし、こうして社会復帰していけばそのうちスケジュール管理なども改善するのではないかと楽観視しておりました。

しかし、昨年ふと気づきました、眠気が解決して何年も立ってるのにタスク管理も、そのためのノートや手帳を取ることもできていないことに…4 これはどうもなんとなくでやっていて身につくものではないようだと。

ということで、改めてノート・手帳の取り方を考える前に、まずこれまでなぜだめだったのか、メモ、ノートをとれなかったのか、原因について考えることにしました。

筆記における課題(直接的なストレス)

前々からなにか筆記をしていると30分くらいで指が痛くなってくるのは自覚がありました。

そこで、筆記ができない原因としてこのような何かしらのストレスがあると仮定し、書き出していくことにしました。

筆記のストレス

ノートを描く際のストレス

改めて書き出すと数が多いのですが…逆にこれを解決していけばうまくいくはず、と前向きに考えて考察を進めていきます。

筆記における課題(根本的な原因)

見たところ左利きのように何度も出てくる原因があるので、今度は逆に原因から整理していきます。

こんな感じでしょうか

発達障害由来や左利き、面倒くさがりといったといった先天的な体質や長年の間染み付いた性格そのものを矯正している時間はないので それは諦めて代替手段的な解決策を考えていきます。

対策概要

原因が整理できたところで自分が取った対策は以下のようになります。

ちなみに時系列的には

  1. 万年筆 何年か前から断続的に
  2. バレットジャーナル 2020年春
  3. 筆記体 2020年夏
  4. 鏡文字 2020年秋

といった順番でした。

対策1: 万年筆

シャーペンは芯が折れる、ボールペンはボールが埋まる、マーカーは感触が苦手、ということで消去法で行き着いたのが万年筆でした。 (それまでは万年筆というものは高級な嗜好品で、道具としては機械式時計のような、実用性としては現行品に劣る、どちらかというと装飾品のようなものだと偏見を持っていたのですが…。)

はじめは親戚にもらったきり放置していた子供向けのペリカンの万年筆を洗ってインク入れ直して試しましたのですが、早々にキャップの開けしめが面倒になりました。 そのためノック式のPilotのキャップレスデシモ(公式){{ affiliate_links(amazon=“https://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88-%E4%B8%87%E5%B9%B4%E7%AD%86-%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%87%E3%82%B7%E3%83%A2-FCT15SRGYF-%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AB/dp/B001AX7SYM?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&qid=1613966220&sr=8-20&linkCode=ll1&tag=fireturtle-22&linkId=925ebb0e874eb60b1c7477089adbfa4c&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl") }} を買って以来、ずっとキャップレス系を使っています。 ノック式なので他の万年筆と違って片手で開けるので手軽で使いやすいです。(といってもノック式のボールペンなどと比べるとクリップがついているのが逆(ペン先側)だったりバネが硬かったりでやや慣れはいりますが…。)

当初は落としてインクが漏れたり、最近になって筆記の習慣がつくまではインクが乾いて固まったり(特にキャップレスは他の万年筆よりも乾きやすいらしい)とトラブルもありましたが、最近になってやっと扱いにもなれ、毎日使って乾く心配もなくなりと、やっと安定してきた感じです。

インクは手汗がひどいので耐水性の高いPilot純正のBlueblack {{ affiliate_links(amazon=“https://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88-%E4%B8%87%E5%B9%B4%E7%AD%86%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AD-INK-70-BB-70ml-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF/dp/B001AX3TA4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=pilot+blue+black&qid=1614472364&s=office-products&sr=1-3&linkCode=ll1&tag=fireturtle-22&linkId=d69be032199ef2a001abfe12dbe5be07&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl")}} を使っていました。 これと同じくPilot製のBlackは(一般的に耐水性が低い)染料インクでありながらなぜか耐水性が高いことに定評があり、より耐水性の高い顔料インクが非推奨なキャップレスだと数少ない選択肢だったりします。流石に顔料インクには耐水性は劣り、汗で濡れた手でこすれば鉛筆の黒鉛程度には伸びたり手についたりします とはいえ最近季節の変わり目で手汗が悪化していたのと、毎日使っていて乾く心配が減ったのでついに顔料を入れてしまいましたが…。果たしてつまらずに使えるのか、そのうち経過を投稿するつもりです。

メリット

デメリット

対策2: バレットジャーナル

経緯

以前はシステム手帳を使っていたのですが、ページ数が多いとリングが邪魔だし、少ないとリフィルの差し替えの頻度が増えて手間でした。 かといって、通常の手帳はマンスリーかウィークリーか、月曜始まりか日曜始まりかと、デザインを抜きにしても種類がありすぎて毎年選ぶのが面倒でした。

しかし改めて手帳の移行先を考えているうちにふと思いつきました、既成品のフォーマットに頼らなくても、手書きでも簡単なルールでわかりやすくできる、タスク管理に向いた手帳術がすでにあるのではないか と!5

検索したらあっさり見つかったのがバレットジャーナルでした。

バレットジャーナルとは

以下初心者でも簡単!バレットジャーナルの書き方の基本|コクヨ ステーショナリーから引用すると、

バレットジャーナルの成り立ち

バレットジャーナルとは、アメリカ人のデジタル製品デザイナー、ライダー・キャロル(Ryder Carroll)氏が考案した手帳術のこと。

ライダー氏には学習障害があり、集中力が続かないという悩みから、このバレットジャーナルが生まれました。

〈中略〉

バレットジャーナルでは、「ラピッドロギング(迅速な記録法)」と呼ばれる記述方法を使いますが、これはつまり、中点(・)を使った箇条書きのこと。

英語で中点(・)をあらわすBulletを使い、月の予定(マンスリーログ)、週の予定(ウィークリーログ)、日の予定(デイリーログ)などを箇条書きに記録することで思考の整理ができ、各タスクの進捗状況の管理もできるので計画的に行動できるようになります。

この箇条書きを使うことで素早い記述を可能にしていることや、1冊のノートですべて管理できることが特徴になっています。

引用以上

やり方の詳細については初心者の自分が語るべきではないと思うので、 上記のコクヨのサイトなり公式ガイドブックなりを参照していただければと思います。

バレットジャーナル自体は方眼のノートであれば何でもいいのですが、InxexFuture logといった、先に確保しておくページ6があり、適当に自分で決めて後からページが余ったり足りなかったりすると嫌なので、自分は最初は お高い 公式のロイヒシュトルムのノート {{ affiliate_links(amazon=“https://amzn.to/3kQXjzG") }} を使いました。

流石に高すぎたので2冊めはMDノート {{ affiliate_links(amazon=“https://amzn.to/3eetiJa") }} にしました。

メリット

デメリット

対策3: 筆記体

もともと誤字脱字が多かった。漢字を覚えるのが苦手だった。画数が多すぎて書くの面倒だし、漢字自体が嫌いだった。7

かといってひらがなばかりだと(もともと字が汚いもあいまって)子供っぽくて恥ずかしいし、情けない。

なら英語を使えばいいじゃない、ということで思い付きで筆記体の練習を始めました。

個人的には英語を学ぶつもりがあったので一石二鳥でしたが、そうでなければカタカナで書くとかでもいいとは思います。

メリット

デメリット

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対策4: 鏡文字

これだけだいぶ異質な感じではあるが、下手したらこれが一番有効だったかもしれない、そんな対策が鏡文字でノートをとることです。

左利きで字を書くことが困難なのは右利きが前提だから。ならば鏡文字なら楽なのではないか、という思いつきで初めました。

やってみると、想像よりはるかに楽で、左手で右利き向けの字を書くということが以下にハンデだったかを痛感します。

自分では3か月で普通の筆記体と同じくらいには読み書きできるようになったので左利きなら意外とかんたんに習得できるのかもしれません。 とはいえ文字数の少ないアルファベットだから3か月で済んだだけで、漢字だとたぶんもっと難しいのではないかとおもいますが…。

メリット

デメリット

手帳が取れるようになった結果どうなっているか(2021年春時点)

そもそも手帳を取るのはタスクやスケージュール管理のためであり、それが達成できないと手帳が取れてもしょうがない。

幸い、初めて半年の割に早くも明確な改善が見られてきたので、現時点での暫定的な状況を載せておきます

改善が見られたこと

改善途中

更新履歴

更新日 更新内容
2021/03/08 誤字の修正、万年筆のペン先について補足

  1. 実のところ、この記事を一ヶ月以上だらだらと書いているうちにもうすぐ2冊めが終わりそうだったりします。 ↩︎

  2. 具体的に言えば、本記事で左利きが不便なので鏡文字を使う話がありますが、左利きだからといって鏡文字を使っているひとなんでまずいないことを考えると鏡文字という対策が他の左利きの方にも有効かといえばおそらくそうでのでしょう。とはいえ、自分が唯一知っていた例はレオナルドダヴィンチで、彼が左利きで、鏡文字を書いていたというトリビアを知らなかったら鏡文字を常用するという思い付きにはたどり着かなかったかもしれない。ので、需要がなさそうな対策でもそれが自分一人にでも有効であったのなら、誰かに役に立つかもしれないとおもい、公開している次第です。 ↩︎

  3. 手帳を活用できるようになること自体はADHDへの対策といえなくもないですが本記事はその前段階なので。 ↩︎

  4. 至った直接のきっかけはたぶん いつもの 遅刻したとか、夜更かししたとかで時間管理の必要性を痛感したしたとかだったと思う。 ↩︎

  5. 当記事はPCに詳しくない人にも向けているので本文には入れていないのだが、この思いつきに至った要因としてはLinuxに触れ、POSIX思想を知り、Markdownでこのブログやメモを書いたりしていたことが非常に大きかったりします。 ↩︎

  6. これも必須ではないと思う。単純に先の方にまとまっていたほうが探しやすいというだけで、ページが足りなくなったら後ろに足せばいいので。 ↩︎

  7. 漢字を書くのが面倒なのは昔からだったが、じゃあPCならどうかというと、変換やIMEの切り替えでご入力が頻発している上、最近になってLinuxでCLIを常用するようになり、入力補完や変換がいらないことの楽さを知った結果、プライベートでは英語への移行をすすめつつあったりする。 ↩︎

  8. Wikipedia曰く左利きで鏡文字を書けるというのはよくある話らしいので、右利きの人はまた違うのかもしれない。まあ右利きならそもそも鏡文字書く動機もないだろうが…。 ↩︎